UFOCapture 恒星の瞬き

ご注意: このページは恒星の瞬き(またたき)を楽しもうという趣旨ではありません。いかに恒星の瞬きを無視するかというのがテーマです。


UFOCaptureを使った流星キャプチャの難敵は 雲、霧、飛行機、昆虫、など様々ありますが、なんと言っても一番は恒星の瞬きでしょう。

空の透明度が高く、絶好のキャプチャ日和とおもった所が、気流が散々で、キャプチャされるのは恒星の瞬きばかりということがよくあります。もっとも、鑑賞用の大きな流星だけでよいと割り切れば検出レベルを高めに設定すると殆ど回避できますが、もっと暗い流星もキャプチャしたい---どこまで映るか知りたいと思うのは人情というもの。そこで、恒星の瞬きとの対決が始まります。

まずは、敵を知ることから、というわけで、最近キャプチャされたクリップの中から恒星の瞬きをちょっと調べてみました。

まずは、そのクリップです。

sr1.wmv (192KB)

このクリップは北西の空で、瞬いているのは中央下がこぐま座のコカブ(2.1等)、右が北極星(2.0等)です。まったく同時に瞬くことも結構あるようで、そんなクリップの代表です。

キャプチャはサイズを7に指定してあります。以下はその閾値を越える直前と直後の静止画です。

まず直前です。

そして直後です。


確かに、2つの星がシンクロして瞬いているようです。

拡大してみました。

こちらは直前のポラリス

こちらが直後のポラリスです

そして

これは直前のコカブです

これが直後のコカブ

試しに、差の絶対値をとってみると

こんな感じです(ちょっと位置がずれてしまいました)。


どの位シャープに映るかは、レンズやカメラや空の状態で全く違うので、これはあくまでWAT-100N+CBC6mmF0.8の一例です。

シンチレーションの影響は結構広いんですね。確かに合計7画素位は明るさが大きく変わっているようです。

上の画像はちょっと中心位置がずれているようにもみえますが、切り出しが悪かったせいで、位置は変化していません。小口径の望遠鏡で高倍率にすると瞬きは星が飛ぶように移動することがありますが、どうやらこの焦点距離ならそれは心配しなくて良いようです。


例をもう1つ、次のものはりゅう座のエルタニン(2.2等)のものです。まずは直前。

そして直後


拡大すると

これが直前、ほとんど、ノイズにしかみえません

この例では恒星部分は周囲より10〜20%明るいだけです。周囲は普段ノイズ で5〜10%程は揺れています。

そして直後、あたかも0等星のような強烈な輝きです。

差の絶対値としては

見事に7画素の変化が大きいですね。


さて、どうしましょう。

このエルタニンの例のようなものは本当にどうしようもないかもしれません。

救いは、このケースでは輝いたのはたった1フレームだったということです。

UFOCaptureProには恒星の瞬き対策として、現在、次のものがあります。

  1. 明るさの変化が小さいものは無視する(Level指定)
  2. 変化した画素が少ない...要するに面積として小さい変化は無視する(Size指定)
  3. 短いクリップは自動消去する(Min指定)
  4. 明るさ変化の平均値によって明るさ変化の検出値を自動変更する(Noise Level Auto Tracking)
  5. 平均的に明るい画素はその変化を小さく評価する(SRモード)

しかし、「いろいろ組み合わせて妥協するしかない」というのが現状で、まだまだ道は遠そうです。

どこまで高性能にできるでしょうか、ご意見ある方は是非、掲示版の方へコメントお願いします。


------- 以下 メモです ----

案としては色々考えられます。過去試してみたものとしては

今後検討の余地がある方法としては、

などがあります。

いずれにしても、CPUパワーはもっと欲しいです。きりがありません。今の10倍あっても、恐らくもっと欲しいと思うでしょう。


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後日談になりますが、V1.55からのシンチレーションマスク機能によって、恒星の瞬きは殆ど無視できるようになりました。

シンチレーションマスクは5等星以下の星までその存在を検出し、その部分を検出対象から除外します。マスクを見ていると

まるで星図をみているような感覚を受けます。詳しくはシンチレーションマスクの解説ページへどうぞ。